デイブレイクでイルがランドルフと語り合っていると、
珍しく大きな荷物を持ったルファクがやってきた。
「……貴様にこれをやる」
ルファクは大きな荷物をイルに差し出した。
イルは目を輝かせ、喜んだ。
「あらまぁ!
ルファクちゃんがプレゼントだなんて……
ついにアタシの気持ちに応えて!?
でも、ホワイトデーには遅刻よ……?」
「……いいから開けろ」
イルがプレゼントを開けると、中には死神が持っていそうな、大きな鎌が入っていた。
「……今日が何の日か知っているか?
フンッ、わからないなら教えてやろう。
今日は……『オカマの日』だ」
ルファクはクールにそう言い放った。
しかし、イルにはまるで聞こえていない。
「……アタシに武器をくれる……この意味はもしかして……
『俺はいつでもお前を守ってはやれない。
だから、もしもの時は自分の身で自分を守ってくれ。
俺が最も大切なお前を……』
という事かしらッ!?」
イルは妄想という名の小宇宙を爆発させ、喜んでいた。
だが、ルファクは何故イルがそんなに喜んでいるのかがわからない。
「大好きよ、ダーリンっ!」
「えぇい、失せろッ!」
抱きつくイルを振り払うルファク。
そんな2人を見て、
「世界には色々な人がいるものだ」とランドルフは1人感じていたのだった。
(後書き)
オカマの日だって聞いたからつい。
ルファクはホワイトデーのお返しを忘れていたため、
どうせなら、とオカマの日にあげたのかもしれません。
