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あくまで非公式です

ラグナロクオンラインのクエスト「Strong Stars Story」関連の非公式SSサイトです。はじめての方は「はじめに」をご覧ください。 ©Gravity Co., Ltd. & LeeMyoungJin(studio DTDS) All rights reserved. ©GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved 当コンテンツの再利用(再転載・配布など)は、禁止しています。 本サイトに掲載したS.S.S.関連ショートストーリー、Side:Shadowはラグナロクオンラインの二次創作物です。

それぞれの「変身(フォームチェンジ)」

きらきら星4開催記念ショートストーリーです。
描いていただいた新しい衣装についての話になっています。



その日、スピカを除いた一同はアルナとアイリが中心となって企画している
スピカの誕生会の打ち合わせのために集まっていた。
誕生会の中で、アイリがふと
「お兄ちゃんたち、いつもと同じ服装だよね」
という正直な感想を口にした。

「いや、よく見ると細かい柄違いがめちゃくちゃあるんだよ」

サビクは何食わぬ表情でそう返した。

それはその場をしのぐ嘘のようだが事実だった。
よく見ると日によって線の数が違ったり、細かい装飾が違ったりはするのだが、
活動のしやすさや自分にとって過ごしやすい服装を考えると、
結局は同じような格好に落ち着いてしまうのである。

「せっかくのパーティーなんだから、今回はいつもと違う服装で集まらない?」

アイリは良い事を考えたという様子でそう発言する。

「柄違いとか色違いではなく、全然違う服……という事か」

考えるようなポーズでルファクは返す。

「……それなら……一番いつもと近いイメージの人は罰ゲームっていうのはどう?」

穏やかな表情でアルゴルは爆弾を投げ入れた。

「それじゃあ、審査員はサブリナさんにお願いしますね」

普段ならこういう事に抵抗がありそうなアルナも反論はないようで、トントン拍子に話は進み、
スピカ誕生会当日を迎えていた。

 ※ 

「ふむふむ……それでこの席には今、私とサブリナさんだけが座っているっていう事なんですね」

大体の事情をジェメリー家のメイド、サブリナの説明から理解したスピカは、
審査員席でサブリナの隣でケーキと紅茶を味わっていた。

「今日のスピカ様のお洋服は爽やかな青でありながら、優雅で気品も感じる素敵なものですね」

今日スピカが着ているものはおしゃれ着用のワンピースだった。
アルナやアイリのような派手なアクセサリーはないが、
これはこれでお嬢様のような雰囲気を漂わせている。

スピカは照れた笑顔を見せながら
「なんだか照れちゃうかな……でも、ありがとうございます」
とお礼を伝えた。

 ※

「この服装ならばなんの問題もないだろう」

堂々と歩いてきたのは、正装に身を包んだルファクだった。
しかし、仮面はいつも通りである。

「そういう格好、初めて見た気がするかも」

(仮面はいつも通りだけど)という言葉を濁しつつ、スピカは笑顔で拍手をした。

「時と場合によってはこういう服も役立つからな」

ルファクはキリッと無意識に格好良さげなポーズをキメてみせた。

冠婚葬祭の場で役立つのか、潜入捜査などで役立つのか、詳しくは語らないルファクだったが、
どちらにしてもその仮面が浮いてしまうのは言うまでもない。

「これがなければもっと良いと思うな」

瞬間移動のように現れたアルゴルがそっとルファクの仮面「スーパーノヴァ」を奪い取った。
「貴様ッ……」と思わず銃を抜くルファクだが
「お祝いの席だよ」とアルゴルに言われては返す言葉もない。
銃を収めたルファクにアルゴルは微笑みながら仮面を返した。

「……貴様の服装は、変わっているな」

ルファクにだけは言われたくないのではとスピカとサブリナは思ったが、
たしかにアルゴルの服装は機械っぽさもあり、発光している部分もある、
少し不思議な服装と言わざるを得ないものだった。

「その服はいったい?」

「これはね、ボク達がいた施設跡から回収してきたんだよ」

スピカに尋ねられ、何事もないようにアルゴルはそう言った。
それだけで何か妙な仕掛けでもあるのでは?と疑いたくもなってしまう。

「もしもボクが戦うための道具として扱われるような事があったら、
 この服を着せるつもりだったのかもしれないね」

間違いなくゾルダート第1研究所で過ごした日々は忌まわしき記憶ではある。
しかし、それがなけれは今の自分達がいない事をスピカ達は理解もしていた。

失ってしまったものもあるが、
だからといって記憶に蓋をするのではなく、それも自分の過去として受け入れる。
それこそが、「未来へ進む」という事なのかもしれない。

「……おっ、強そうだな、アルゴル」

そういって現れたのは赤い服に身を包んだサビクの姿だった。

「兄さん、なんだかいつもよりしっかりして見えるね」

スピカがそう言うとアルゴルも同意して微笑んでいた。

「前にレオン達から誕生祝いに貰った服だ。
 レオンが言うには「勇者様」のイメージらしいぜ」

照れるでもなく、堂々とするでもなく、
いつも通りというニュアンスでサビクは話した。

「勇者様か……たしかに、それはそれで兄さんらしいかな?」

スピカ、アルゴル、ルファクは互いの顔を見ながら小さく笑いあった。

「最後はあたしたちの番だねっ!」
「う、うんっ……!」

覚悟を決めたようなアルナと、新しい服のお披露目とばかりに決めポーズを見せるアイリ。
1テンポ遅れてアルナも控えめにポーズを見せた。

「その服は……制服?」

「はいっ。
 わたしたちはちゃんとした学校に行っていないから、せめて気分だけでもって」

アルナの照れた表情の中には、間違いなく嬉しさも顔を覗かせていた。

「旦那様、最初はお嬢様たちのために学校を作るって仰っていたんですよ」

困ったような笑顔で話すサブリナ。
「学校を作る」という予想出来ないスケールの話に、一同は頭に「?」を浮かべていた。

「でも学校って他の子たちもいてこそでしょ?
 だから、制服だけ作ってもらったんだ♪」

あまりにも規模の大きな話で驚きを隠しきれなかったが、
少なくともアルナとアイリが幸せな日々を送っているのは間違いないだろう。

「これでみんないつもと違う衣装をお披露目出来たね」

スピカはそう言って、いつもと違う服のお披露目大会を進行しようとしたところを
サブリナは「お待ちください」と静止した。

「参考までに、こちらがスピカ様の私服です」

サブリナが見せた写真には、肩見せたスピカの私服姿が写っていた。
以前ジェメリー家に遊びに来た時の写真のようだ。
冒険者として鎧を身に着けている時とは違う、プライベートでの服装。
今日のようなおしゃれ着とは違い、日常的に身に着けているものだ。

「そしてこちらがスピカ様の部屋着です」

次にサブリナが見せた写真は、白い猫のような部屋着姿のスピカが写っていた。
以前、ジェメリー家でパジャマパーティーをした時の1枚である。

「この写真がどうかしたんですか……?」

きょとんとした表情でスピカは問いかけた。

サブリナは静かに息を呑み、大切な事を伝えるように口を開いた。

「皆様、素敵な服装でとてもお似合いです。
 私には誰かに罰ゲームを与えることなど出来ません」

そういえばそういう話だったとスピカは思い出していた。

「ですが、これだけは言えます。

 スピカ様はどのような衣装も着こなす、素敵な方です。
 こちらは皆様からとジェメリー家から、スピカ様へのお誕生祝いです。
 どうぞ、お受け取りください」

ニコッと微笑みながら、罰ゲームではなく誕生祝いとして
サブリナはスピカに服の入った袋を差し出した。

「これ」が用意してあるという事は、最初から誰かに罰ゲームを与えるつもりなどなかったのだろう。
まさかの展開にスピカは驚き、そして嬉しそうに笑みを浮かべた。

「みんな、ありがとう。
 まさか最初からそういう流れだったなんて想像もしなかったかな」

照れくさそうに、それでも嬉しそうにスピカは語った。

「スピカの誕生会なのに誰かに罰ゲームってのもワケのわからない話だしな」
「……俺はちゃんといつもと違う服を着てきたぞ」
「たしかにギャップは充分だったよね」

種明かしとばかりにそれぞれ口を開いた。
実は最初の罰ゲームの話を神剣にしていた中で、
これをスピカへのサプライズにしようとアルナが言い出したのだった。

「どんな服をくれたのかな?」

スピカが袋を開こうとした瞬間、魔法の光がスピカを包んだ。
アルナとアイリがあらかじめかけていた魔法によって、スピカの身体を光が包んでいった。

「えっ、えぇっ!?
 ちょっと、どうなってるのこれっ!?」

「ダイジョーブ、元の服はちゃんとこっちにあるから」

光が消えると、スピカは自動的に巫女に似た姿へと着替えていた。

「前に巫女さんに憧れがあるって言ってたから、巫女さん風衣装、です」

ちょっと照れつつもドヤっという表情をアルナは浮かべていた。

「へぇ、なかなか似合うじゃないか」
「動きやすそうで、スピカらしいね」
「……少し露出しすぎな気もするが」

男性陣は口々にスピカの服装にコメントした。

「みんな、ありがとう!
 私、とっても嬉しいよ!」

笑顔で憧れの衣装に身を包んだスピカ。
スピカが憧れるおしとやかな女性らしさとはまた違うが、これはこれで自分に合っている。
そう感じながら自分のために用意された服を喜んでいた。

「プレゼントはそれだけじゃないよ♪」

「スピカ様は冒険者として戦う姿も素敵ですから、もう一着ご用意しました」

アルナとアイリがウィンクしながらポーズをキメると、
再び魔法の光がスピカを包んだ。

今度は光が消えるとスピカの衣装が青い龍のような姿へと変わっていた。
白い水着に近い材質でもあり、防御力には難もありそうだが、
素早い動きを得意とするスピカならば、当たらなければどうという事はないのかもしれない。

「えっと……ありがとう!」

瞳を輝かせているアルナやアイリを前にちょっと恥ずかしいなどとは言えず、
スピカは笑う事しか出来なかった。

「もう少し胸がありゃまた違う趣なんたろうけどな」

サビクがそう言った瞬間、スピカは素早い打撃を浴びせていた。

「……見事な峰打ちだったな」
「冒険者としてのスピカにピッタリの衣装だね」

笑って、恥じらって、怒って、笑って。

時には涙する日があっても、大切な人達と同じ時を過ごしていける。

それが何よりも嬉しい、スピカだった。



(後書き)
早いものでS.S.S.は昨年9月に15周年を迎えました。
この間10周年とか言ってたと思うのですが、いつの間にやら15周年です。
(余談ですが、星七号もゲーム屋20周年を迎えました)

15周年という事で、LALA先生にスピカさんの新しい衣装をいくつかデザインしていただきました。

スピカさんは鎧の作画コストが高いという事で、
この先も自由に描ける衣装としてデザインしていただいたのが、肩の出ている方の私服です。
(そのため「低コスト私服」という名称ですw)
普段スピカは鎧なので、肩を出す事でオフの姿を演出出来るかなと思っていますがいかがでしょうか。
皆様もどうぞご自由に描いてくださいw

青いワンピースはおしゃれ着です。
イラストではわからないのですが、腰のリボンが後ろで結ばれてるのがかわいいです。
鎧と同じスピカの首飾りがついている事にお気付きでしょうか。

スピカの部屋着は猫ちゃんです。
かわいいものが好きなキャラクターなので、他人に見えないところでならこういう格好もするかなと!
何気に初めて「髪を下ろした時の長さ」について話した気がします。

これらのイラストをまずはLALA先生にデザインしていただき、
以前描いていただいた創(はじめ)先生の立ち絵に着せていただきました。

創先生にも巫女衣装と「創先生オリジナル衣装」のデザインをお願いしています。

巫女衣装は……100%星七号の趣味全開です!!!
と言いたいところですが、Side:スピカ Extra Episodeのアマツで「巫女さん」の話をしています。
それを言わせたのは星七号ですが、これは趣味であり原作要素なのです(キリッ)!
巫女風でありつつ、スピカらしい感じになっていると思います。

創先生オリジナル衣装は基本的にお任せで、メイド服とか水着でも構いませんとお伝えし、最初は赤い龍のデザインでした。
インナーは黒で、尻尾があるデザインでしたね。
そこからスピカのコンセプトにある「青龍」と、4次職ドラゴンナイトの合わせ技で「青龍騎士」になっています。

キャストオフすれば水着に出来そうという事で、以前ねんどろを元にLALA先生が描いてくれた水着スピカの衣装も再現していただきました。


この他にも「せっかくの15周年、全員何か欲しい」ということで、サビク、アルゴル、ルファクも創先生にイラストを、
LALA先生にアクスタ台座のデザインをお願いしました。

で、描いてもらったのは良いものの、きらきら星の開催が会場都合でしばらく延期になっていたので、
「じゃあみんな衣装差分もお願いしよう!」と描いていただいた次第です。


アルナ&アイリは魔法学園制服ですね。
四聖獣で揃える案もありましたが、最終的に制服へ落ち着きました。

実はアルナのネクタイが元々胸に挟まれていたのです。
オタクとしてそれは絶対魅力的なのですが、アルナ本人は恥ずかしがるだろうという事で、
「自主規制前Ver.」はイベント期間限定で公開しています。
(アイリは表情のみの違いです)


男組はいくつかこちらからテーマ案をお渡ししていて、
サビクは「勇者」「前作主人公」
アルゴルは「SF風」「ラスボス」
ルファクは「正装」
がそのままコンセプトになっています。

勇者サビクは正統派勇者様という感じで、あの一件がなかったらこんな感じの服を着ていたかも〜と思っています。
別案としてはダークな暗殺者的なパターンもあげていました。

アルゴルがSF風なのは、ゾルダート研究所の設定からです。
ミュウツーっぽいキャラクターなので、アーマードミュウツーの影響がないといえば嘘になりますが、あまりそこは考えていません。
別案としては吸血鬼のようなダーク系というのもありました。

ルファクは正装案だけですw
仮面じゃなく眼鏡でも良いですとは言いましたが、やはり仮面は彼のらしさですからね。
遠い未来、先生になったルファクはこんな感じなのかも?

いずれも素敵な衣装を仕上げていただき、こうして皆さんに新しい姿を見せられた事を嬉しく思います。

ちなみにS.S.S.は小規模なコンシューマーRPGっぽい事をROの中でした作品だったので、当時を思い出しながらノリはその辺に寄せています。

また機会があれば両先生に新衣装をお願いしたいですね。
皆さん見たいのはどんなコンセプトなのでしょうか。


という事で、たくさん衣装を描いていただいたので、それらが登場する話が今回のSSでした。

最近自分はシナリオ書くよりスクリプターという演出系の仕事が増えているので、
ちゃんと書くのは去年にごリリの二次創作をして以来でした。
読みづらいところ、至らぬ点もあったかと思いますが、愛情だけ届いたら嬉しいです、





これはもう、S.S.S.に限った話ではないのですが、20年で色んなゲームに携わってきました。
ジャンルも様々、関わり方も様々。
ですが、すべての作品に全力で、愛を込めてきました。
悲しい事に、もう会えない子達も沢山います。
愛していたし、今でも愛している。

この気持ちをユーザー様1人1人に届けられない事が悔しいですが、
これを見てくれている方にはただただひたすらに御礼申し上げます。

我が子に触れてくれてありがとうございます。
我が子を好きになってくれてありがとうございます。

ROという長い歴史を持つ大型タイトルの中で、S.S.S.はほんの一部分かもしれないけど、
5年経っても、10年経っても、15年経っても、今も変わらず大切な存在です。
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コメント

1. 無題

メガネ男子ときいて。
メガネルファク、メロい。

あ、ルファクの話しますね。
私、ルファクの普段着がとてもとても好きで、
ドット絵の後ろ姿はもー、最高に好きなんですけども(白コートと金髪ロングヘア)、
立ち絵も大好きで、仮面の横の黒いパーツに細かい装飾があるところも好きだし、
コートの胸に入ってる横ラインがアルゴルの服に寄せてあるところも好きだし、
二の腕に腕章風の意匠が入ってるのがルファクの真面目感を演出してて好きだし、
ベルトがいっぱい巻いてある腰のデザインも好きだし、
ルファクのデザイン、最高ですよね!

ルファクに似合う服、難しいなー、仮面の主張が強すぎるなーとぼんやり考えていたのですが、
そこを逆手に取って(?)コスプレ系なら……ガンダム……うーん、やっぱり難しいですねw


>「いや、よく見ると細かい柄違いがめちゃくちゃあるんだよ」
サビクの服の模様は省略することが多いので「サンキュー、サビク兄さん」という気持ちです。


描き下ろしの衣装は、カードを購入させていただいたので、届いたらじっくり見ようと楽しみにしています。

Re:無題

コメントありがとうございます!

>メガネルファク、メロい。
いくらでも描いてください、星七号的にはアリです!
(初期ドットが眼鏡にしか見えなかったからかも)

>あ、ルファクの話しますね。
このスイッチが入った語り始め、良いと思います。

>ルファクのデザイン、最高ですよね!
ゲーム内ドット絵(設定画準拠)と見比べるとLALA先生のセンスの部分も非常に大きいと思います。
ドットの方も大好きとの事なので設定画ルファ君も美味しくいただけると思うのですが、
LALA先生のイラスト進捗が上がってくるたびに興奮したのを覚えています。
最初のラフ時点で仮面の貴族みたいな高貴さとただならぬ個性があって、めっちゃ良いと思ったので。

>>「いや、よく見ると細かい柄違いがめちゃくちゃあるんだよ」
>「サンキュー、サビク兄さん」
これはですね、サビクのデザインがFIXするまでにいっぱい柄パターンが作られていたネタですw
だからもうそういう事にしましたw

公式なら模様とか極力統一する必要があると思うのてすが、
二次創作なのである程度省略は良いのではないでしょうか。

個人的にはJaw先生が描かれるスピカのネックレスのデザインが六芒星型てはなく五芒星型、
カラーリングがスピカのものてはなく2Pカラー(報酬)の方になっているのはそういうこだわりなのかな?といつも見ています。
(二次創作に正解はないので、間違いとかではなく!)

グッズのお求めありがとうございました!
気に入っていたたけたら幸いです。

プロフィール

HN:
星七号
職業:
ゲーム作ったり話書いたりする人