星七号が生まれ育った故郷は北国で、新幹線を降りると身体中で冷たい空気を感じます。
でも、この空気が嫌いではなく、むしろ「帰ってきたな」と感じさせてくれる、故郷の空気なのです。
今日はちょっと真面目なお話。
自己満足の自分語りでしかないので、そういうのが苦手な方はご注意ください。
「インディ」
S.S.S.プレイヤーの方なら、覚えのある名前かもしれません。
ネタバラシをすると、星七号の愛犬(雑種)の名前です。
幼馴染の家で子犬が生まれ、遊びに行った時には2匹の子犬がいました。
黒&白の子と、茶&白の子。
最初は黒&白の子の方がかわいいと思っていたのですが、茶&白の子が妙に自分になついてきたのです。
昔、自分が兄の後ろをついて歩いてた頃とその子が重なって見えました。
それがかわいくて、かわいくて。
色々あって、その子を我が家の一員として迎え入れる事になりました。
我が家に来た日は、少年星七号が自転車に乗って迎えに行き、自転車のカゴに乗せて帰ってきましたw
(幼馴染の母が蓋を被せてくれましたw)
車が通るとびっくりするので、飛び出さないように注意しながら、ゆっくり我が家に帰りました。
家族全員で名前を決める際、映画馬鹿の父が「ゴジラ」か「インディ(・ジョーンズ)」と言い出しました。
星七号は当時遊んでたゲームの犬系キャラの名前を付けたかったのですが、ゴジラは絶対に嫌だったため、インディに決まりました。
インディが我が家にやってきて、色んな場所に出かけました。
花見にも一緒に行ったし、車でお出かけも良くした。
インディとは仲が良く、兄や親が俺とインディの名前を呼び間違える事すらありました。
インディはあまり尻尾を振らない犬でしたが、実家に帰った時だけは、決まって尻尾を振って出迎えてくれました。
むしろ、車で駅まで迎えに来ないと気が済まない時もちょくちょくありました。
だけど、S.S.S.実装の時には既にインディも12歳。
犬であれば高齢だし、もういつまでも元気ではいられないかもしれない。
だから、ゲームの中にいつまでも元気なインディを登場させたのです。
不愉快に感じたならごめんなさい、これは、俺のただの自己満足でしかありません。
しかし、予想に反して、インディは長生きしました。
してくれましたが、今年の春、18歳の誕生日を迎えた頃から体調が急に悪化。
土曜に母から「今すぐ実家に帰れないか?」と相談され、最終の新幹線で帰りました。
その時のインディは、立つ事も辛い状態でした。
食事も出来ず、点滴を打つ日々。
水もスプーンで飲ませてあげなければ飲めない。
誰が見ても、「もう長くない」。
そうわかる状態でした。
その日の晩は、インディと一緒に眠りました。
たくさん思い出話をしました。
インディと初めて出逢った日の事、インディが我が家に来た日の事、花見に行った時の事、
俺がインフルエンザ&重度の火傷で苦しんだ時に朝まで一緒にいてくれた事、俺がインディを大好きな事。
次の日の朝、俺が東京に戻ろうとしていた時、インディは急に立ち上がり、歩き出しました。
それまでは出来なくなっていた「立って水を飲む」という姿を見せてくれました。
足を震わせながらも、水を飲んでいました。
俺の勝手な思い込みでなければ、
「心配しないで、大丈夫だよ」
と、インディが虚勢を張っているように見えました。
それどころか、俺を車で駅まで見送りに行く気満々なのです。
俺はインディを本当に大好きだと思いました。
それから、1週間経ったか、経たないか…それぐらいのある日、仕事中に母からインディの死を告げるメールがありました。
死に目には会えませんでしたし、とても帰れる状態ではなく、火葬にも参加出来ませんでした。
俺は、実家に帰るのが恐かったんです。
いつもいた、あの無口な犬がいない我が家に。
しかし、夏になろうかという頃に母方の祖父が他界。
その時に初めて、インディのいない我が家を経験しました。
(祖父の事も好きで好きでたまらないのですが、ここでは割愛します)
そして、盆に再び実家へ帰省。
今年はいつもより多く帰省しています。
インディと、祖父が他界して、初めての盆だな…と感傷に浸っていたワケですが、我が家で2つ、不思議なものを目にしました。
インディのものらしき毛が舞っています。
おそらく、何かに付着していたものが、俺が帰省したタイミングで舞ったのでしょう。
(実はインディと別にもう1匹いますが、その子はインディほど毛が長くないし、毛質が違う)
そして、風もないのにカーテンがふわっと揺れたのです。
たぶん、きっと、なんかの偶然なんでしょう。
でも、俺には、インディが傍にいてくれるように思えました。
インディがいなくなって、初めての年末。
来年はインディがいない、初めての年明け。
いっぱいアレルギーがあるくせに、食い意地は人並(犬並?)以上のインディ。
好きな食べ物は正直犬にあげちゃマズいのはわかっていたけど、「あんこ」。
これだけは絶対に揺るがなかったインディ。
父が昼に食べようとしていた「鮭のり弁」を、父が荷物を受け取りに行った隙にただの「のり弁」に変化させてしまったインディ。
(何食わぬ顔で、口の周りを舐めている)
母が後でみんなで食べようと思っていた団子(大福?)やらパンやらを全部食べちゃうインディ。
仏壇にある食料は自分のものだと思っていた疑惑すらあるインディ。
道草が長くて、というかマジで野草を食べてたインディ(晩年)。
(ネコジャラシ?好きだよ?よく食べる)
散歩中に急に走り出して俺の腰を負傷させたインディ。
花火の音を恐がっていたインディ。
晩年ぐらい美味い物を食わせたい、と俺がアレルギーを考慮しつつ一風変わって美味しそうなもの(馬とか鹿とか鮫とかを使ったおやつ)を買ってくと喜んで食べたインディ。
(むしろもっとくれ!とねだる)
やっぱ、お前がいないと寂しいけど、いつまでも悲しんでもいられない。
一緒にはいられなくても、気持ちの上では、ずっと一緒だと思ってるからね。
年末のネタバラシでした。
ちなみにインディの飼い主ミミィちゃんのモデルは幼い頃の妹です。
(妹もS.S.S.開発当時、かなり大変な状況だったのですが、そこは本人のプライベートなので伏せておきます)
となるとインディをもふもふしてた黒髪のならず者(タミード)のモデルは星七号かって?
そういうワケじゃないですよw
タミードさんはバレンタインイベントのキャラですからねw
1. 「鮭のり弁」がただの「のり弁」に
かわいいなぁ… かわいいなぁ…。
ペットを失うのはとても辛いことですよね…。
うちの一番上の猫さんも、今年で18になります。
足腰は少し弱くなってしまい、高い所に飛び乗ることはしなくなりましたが、走るとまだ3匹の猫の中で誰よりも速かったりします。
別れの時が来たら、自分はちゃんと受け入れられるのかがとても不安です。
できるだけ長生きしてほしいなぁと願いつつ…。
Re:「鮭のり弁」がただの「のり弁」に
やはり、少しでも長生きしてほしいですよね。
永遠なんていうものはないのだとわかりながらも、それでも出来る事なら、ずっとずっと一緒にいたい。
ぜひ、これからもたくさん猫ちゃんと思い出作ってくださいね。
たぶん、愛情は猫ちゃんにも伝わるハズですから。