明日はバランタリンデーですね。
黒髪のならず者(タミード)やイルちゃんが初登場したのは7年前のバレンタインイベントでしたし、
スピカがキャシーさんに頼まれてパティシエマスターのレシピを貰いに行ってるのも元々それ関連のネタでした。
バレンタインというワケで、星七号が初めてチョコを作り、それをスピカさんの手作りチョコと偽って公開する企画を考えましたが、
面倒な上に誰も得しないのでやめました。
あとはスピカさんがチョコを作りたくて、レテーナさんorサブリナさん(ジェメリー家のメイド)の下で
チョコ作り修行をするSSを書こうかと思ったのですが、
星七号には乙女心を理解していないという重大な問題があるし、
れーりん先生もスピカさんのチョコ話は書いてたから別に良いかな!
…と思いつつも、心の中にいるスピカさんが、なんだかチョコ作りたそうにしてるんです。
しょうがないにゃあ…
「あら、いらっしゃい」
レテーナが働く酒場に、見慣れた顔の冒険者が姿を見せた。
スピカ・パルフェイ……この酒場で用心棒をやっているサビクの妹のような存在である。
「ごめんね、今サビク買い出しに出てるの」
申し訳なさそうにそう告げるレテーナだったが、スピカは「いえ……」と首を横に振っていた。
スピカの様子がどこかいつもと違う。
なにかあったのだろうか……?
レテーナがそう思った時、スピカは勇気を振り絞って、本題を切り出した。
「あの……レテーナさん、チョコレートって作った事、ありますか!?」
スピカは頬を赤く染めながら、しかし真剣な眼差しでレテーナに問いかけた。
「えぇ、レオンがチョコレート好きだし、たまにね。
それがどうかしたの?」
「あのっ……よければ、私にチョコレートの作り方を教えてくださいっ!」
スピカは深々と頭を下げた。
レテーナは、スピカの真剣さを感じ取り、頭を上げるよう優しく伝えた。
「それじゃあ、一緒に作りましょ。
私も、そろそろ作らなきゃなって思ってたのよ」
レテーナの優しい笑顔につられて、スピカは満面の笑みを浮かべた。
「……で、出来たのがこれか」
数時間後、サビクが酒場に戻ると既にスピカの姿はなかった。
サビクはレテーナに差し出された「スピカ製チョコレート」をぼんやりと見つめていた。
「……見た目は……まぁ、ちょっと不器用だが、そこまで悪くなさそうだな。
肝心なのは味か……」
恐る恐る、サビクはチョコレートに手を伸ばした。
唾を飲み込み、深呼吸した上で、覚悟を決めて一口味わうと、サビクの口の中に、ほどよい甘味が広がった。
「……なんつーか……普通の、チョコだな」
一安心して、サビクは深い息をついた。
「……スピカは頑張り屋だからな。
あいつ、自分が苦手だと思い込んでるだけで、実際はそこまで料理下手でもないんじゃないか?
足りないのは経験と、自信っつーかさ……」
サビクがそう言いながら残りのスピカ製チョコレートを食べていると、レテーナは店の奥から何かを持ってきた。
その「茶色い何か」の多さに、サビクは思わず自らの目を疑った。
「……そう。
それで、経験と自信がつくまでに作ったのが、このチョコレートの山よ。
サビク、妹さんの料理、ちゃんと食べてあげてね?」
レテーナの笑みに、珍しくサビクは凍りついた。
大量のチョコレートの中には、明らかに何かを間違ってしまったものも混じっている。
これを、全部1人で食べきるのに、いったいどれほどの時間がかかるだろうか。
「……スピカ……頑張りすぎだろ……」
その後、サビクはチョコ好きのレオンと共に、毎日チョコレートを食べる事になったのは言うまでもない。
「ぐぼぁっ!?
何をどう間違ったらこうなるんだよッ!?」
「サビクさん、これ苦いです……
もっと甘いチョコが食べたいですよー……」
「……じゃあ、これ食え……死ぬほど甘いから……」
そんな2人を見ながら、自分が作ったチョコレートはいつ渡すべきか、考え込むレテーナだった。
1. 明日はバランタリンデーでしたか…
折角だからURLもこっそり載せさせていただきましょう。
こっそり… こっそりね…!!!
こそこそ…|ω・)っ゛https://mizmo.booth.pm/
スピカの頑張りを讃えるべきか、サビクさんとレオンを鼓舞すべきか…w
いっそのこと、失敗作(茶色い何か)を一か所にまとめて溶かして固め直して、改めてチョコとして作り直せばいいと思うんだ…!wwwww
レテーナ姉さんのチョコは、来月とかになりそうな予感がひしひししますね…^^;
Re:明日はバランタリンデーでしたか…
>こっそり… こっそりね…!!!
こっそりリンクも追加しておきましたぜ、へへへ…
>改めてチョコとして
そこは仮にもスピカが作ったものだから、きちんと食べようというサビクの兄心があるのではないかと思いますw
>レテーナ姉さんのチョコは、来月とかになりそうな予感
とりあえず、鼻血とか出さないよう注意してほしいですね。
しかし、食べても食べてもチョコがなくならないなんて、羨ましいなぁー!
まるでイケメンじゃないですかー!
(現実から目を背けつつ)