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Strong Stars Story Side:カカブ~子供達の守護神~(非公式カカブSS)

今日公開させていただくショートストーリーはちょっといつもとは毛色が違うため、最初に説明をさせていただきます。

このショートストーリーは元々、S.S.S.の制作と同時期に世界観を広げる一環としてプライベートで書いていたものです。
かれこれ5~6年かけてのお蔵出しになりますかね…?

ただ、この話を公開していいものかは悩みました。
正直、今も悩んでます。
というのも、この物語の主人公である「カカブ」ですが、S.S.S.本編に良く似た名前の人物が登場しますが、全くの別人なんです。
これって混乱されても仕方ないじゃないですか。

でも…色々考えましたけど、自分にとってカカブも我が子の1人であり、今日はその(キャラクター設定上の)誕生日なのでお祝いとして、ひっそりとこちらで公開させていただきます。
お読みになる場合は上記を頭の片隅にでも置いておいてくだされば幸いです。





一年中雪が降り続ける「雪の街 ルティエ」。
そこにある小さな孤児院の中に、食欲をそそる美味しそうなにおいが漂っていた。

「よぉ~し、みんな席につけ~!
 今日はみんなが大好きなカレーだぞ~!」

楽しげにカレーを皿に盛りながら、男はそう言った。

男の名は「カカブ・アクセル」。
本人はアクセルという姓を気に入っており姓で呼ぶように主張しているが、この孤児院の子供達からはカカブの名で呼び、慕われている。

カカブの言葉を聞き、沢山の子供達が続々とテーブルの前に座り始める。

「アクセルさん、いつもすみません。
 子供達のためにカレーを作っていただいて……」

孤児院で子供達の面倒を見ている、優しげな雰囲気漂う女性がカカブに申し訳なさそうに声をかけた。
しかし、カカブは首を軽く横に振った後、女性の口元の前に元気良く親指を立ててみせた。

「いや、オレもカレー食べたかったし、気にすんなって!
 おっけおっけー!」

カカブは無邪気な子供のような満面の笑みを見せると、カレーをトレイに乗せてテーブルへと運び始めた。

カカブのカレーは甘口である。
カカブ本人の味覚が年齢に反して幼いという事もあるのだが、子供達に喜んでもらえるように味の研究をしながら作っているカレーだから甘めなのだ
中にはあまり格好は良くないが、にくやいも、ニンジンなどの具材が盛りだくさんに入っていた。

「わぁい、カレーだぁ!」
「カカブのカレー、おいしいから好き!」

子供達はテーブルに運ばれて来るカレーを見て楽しそうに喜んでいる。
カカブもそんな子供達を見て、満足げに笑っていた
……が、良く見ると子供が2人足りない。
それに気付いたカカブは子供達に話しかけた。

「あれ? タロンとルルがいないじゃないか。
 アイツらまだ戻ってきてないのか?」
「うん。
 たぶんお外で雪合戦してるよ!」

外で遊んでいたために、タロンとルルは食事の時間だという事に気付いていなかったのだろう。
お腹が減れば帰って来るかもしれないが、折角カレーを作ったのだから、タロンやルルにも食べてもらいたい。

そう考えたカカブは、「しょうがねぇなぁ」と言いながら、棚の上の赤いマフラーを首に巻き、玄関の方へと歩いていった。

「おっけおっけー、オレが探してくるよ。
 みんなは先に食べちゃっててくれ。
 おかわりもいっぱいあるから、食べたいヤツはエンリョするなよ!」

カカブはそう元気良く言い残すと、孤児院の扉を開き、雪が降り続けるルティエの街へと歩き出していった。


「……った~くアイツら、どこいったんだ~?」

カカブはキョロキョロと辺りを見回すと、遠くの方から品のない怒鳴り声が聞こえる事に気が付いた。
カカブは声の主の方を向き、そちらに向かって何歩か歩いていくと、声の主と思わしき巨漢達に怒鳴られているタロンとルルの姿を目撃した。

「アイツら……何があったんだ?」

カカブは小走りでタロン達の方へと向かっていく。

「ごめんなさい……」

涙を流しながら、タロンは巨漢に謝っていた。
タロンの陰で、ルルは声も出せずにおびえている。

そんな子供達を見ながら、巨漢は豪快に腕を振り、怒りを表現して見せた。
巨漢の後ろに立つ男達も子供達を険しい目つきで睨みつけている。

「ごめんなさいだぁ?
 ごめんで済んだら争い事は起きねぇんだよ!」
「そうだそうだ!
 兄貴の怒りはそんな言葉じゃおさまらねぇ!」

子供達に不満の声を浴びせる巨漢達。
カカブはタロンとルルをかばうように巨漢の前に立ち、話しかけた。

「……おいおい、どうしたんだ子供相手に?」
「カカブ!」

タロンとルルは泣きながらカカブに抱きついた。
カカブは抱きつく子供達の頭を軽くなでた後、ハンカチを渡して涙を拭かせた。

「なんだアンタ?
 ガキどもの保護者か?」
「なら話は早い。
 そのガキどもが兄貴の男前な顔に雪玉をぶつけやがったんだ」

巨漢と男達はカカブに向かって強い口調で不満を語った。
しかし、あくまでカカブは動じずに、巨漢に向かって問いを返した。

「……それで?」
「それで?じゃない!
 俺は今、猛烈に怒ってるんだ!」

巨漢は怒鳴り声をあげながらカカブの胸ぐらを掴み、唾がかかりそうな距離までカカブを引き寄せる。
カカブは巨漢の手を離し、服装を整えながら言葉を返す。

「……いや、だからさ?
 それはこいつらもあやまってるじゃないか。
 ごめんなさいって。 反省してる証拠だよ」
「ガキが謝ったって誠意を感じねぇんだよ!
 アンタもガキの保護者なら、俺に誠意ある詫びってモンを見せてみろよ!」

巨漢の言葉を聞きながら、カカブは面倒くさそうにポケットをあさる。
色々な物が入ったポケットの中に、お目当ての物を見つけたカカブは、それを取り出し、巨漢に差し出した。

「じゃあ、オレもいっしょにあやまろう。
 ごめんなさい。
 ……これはお詫びのキモチだ、受け取ってくれ」

カカブから差し出された物を巨漢は受け取る。
巨漢は「わかれば良いんだよ……」と言いながらカカブが差し出した物を見る。
そこには小さな袋に入った水色の飴玉があった。

「……って、こんなモンはいらねぇ!
 金を出せってんだよ!」

巨漢は飴玉をカカブに投げつける。

「あぁ、もったいない……」とカカブは呟きながら、なんとか飴玉を落とさないように受け止める。

「ナメてんのか、お前!」
「そんな物で解決出来るワケねぇだろ!」
「ふざけんな!」

巨漢の手下らしき男達はカカブに次々と文句を言い放った。
確かにカカブの態度はふざけてると思われても仕方のないようなものだった。

それでも、カカブとしては大真面目であり飴玉に文句を言われた事を不満そうに小さく口を開いた。

「お金ねぇ……あいにく、持ち合わせがないんだ。
 カレーの材料を大量に買ったばかりでねぇ」
「うるせぇ、知るか!」

軽々しく言い放つカカブの言葉を聞いた巨漢の怒りは頂点に達し、巨漢はついにカカブに向かって殴りかかった。
しかし、巨漢の拳は勢いよく空振り、その勢いのまま巨体が雪の中へと飛び込んでいった。

「兄貴ぃ!?」
「あらら、ダイジョーブ?」

雪に埋もれた巨漢の真横で笑うように心配してみせるカカブ。
もちろん本気で心配しているのではないが、相手を挑発しているつもりもない。
カカブにはそのつもりはなくとも、巨漢には挑発されているとしか思えないような言い回しだった。

巨漢は身体中についた雪を軽く払いながら立ち上がり、カカブに向かってファイティングポーズを見せた。

「もう完全に頭に来たぜ……ボコにしてやる!
 やるぞ、お前達!」

巨漢がそう叫ぶと、男達は次々と刃物を持ち始めた。

「おいおいおいおい、子供がいる前で刃物はダメでしょ。
 教育に良くないって」

カカブは相変わらず自分のペースで巨漢達に話しかけるが、巨漢達は聞く耳を持たず手に持った刃物でカカブに襲いかかってきた。

男達はカカブに襲いかかるが、カカブはそれを軽々と回避してゆく。
カカブはまるで幻の用に現れては消えを繰り返し、何者もカカブには指一本触れられずにいた。

「はぁ……
 どうしてそんなに血の気が多いんだ……?
 大人なら子供の失敗ぐらい、笑ってゆるせばいいのに……」

カカブは呆れながら、巨漢の後ろに回り込み、首に向かって思いっきり手刀をあびせた。

「なっ!?」

手刀を受けた巨漢は身体のバランスを崩して倒れ、再び雪の中へと埋もれる。
巨漢のもとに男達は駆け寄ると、既に巨漢は気を失っていた。

「よくも兄貴を……!」

カカブは両手両足に装着したリング状のものを回転させた。
その行動の意味を周囲の者は誰も理解出来なかったが、全てのリングが回転を終えた頃にはカカブは不思議な光をまとっていた。

「……親分さんをそんな所で寝せといて良いのかい?
 風邪ひくぜ?」

カカブはリーダーと思わしき巨漢を倒す事で、事態は収拾すると思っていた。
だが、現実はそう上手く物事は運ばなかった。

「こうなったら……!」

刃物を持った男の1人が、ルルに刃物を向けた。
ルルを人質に取ったのだ。

「カカブぅ……」

泣きながらカカブに助けを求めるルル。

「ルル……!?」
「聞け!
 大人しく金目の物を置いて立ち去れ!」

男がそう発言を終える前に、カカブは目にも止まらぬ速さで男の背後から、思いっきり男を蹴飛ばした。
カカブの手には、いつの間にか男が持っていたハズの刃物があった。

蹴飛ばされた男は巨漢と同じように雪の中へと倒れ込む。
それに驚いた他の刃物を持った男達も、次々と背後に現れたカカブの打撃によって倒れていった。

カカブの素性は誰も知らない。
だが、「速さ」を極めた戦士であると密かに噂されていた。 
身に付けたリングは大気中のエネルギーを自らの力に変えるためのもので、力を解放する事で神速すらも超越した速さを手に入れられるのだという。

人質を取ったにも関わらず、男達は何も出来ぬまま、雪の中で気絶していた。
例え彼らが腕自慢の男達であったとしても、今回ばかりは相手が悪かった。

雪を砂煙のように立てながらカカブは子供達の前に現れ、何事もなかったかのように明るく話しかけた。

「……ルル、それにタロン、怖かっただろ?
 ケガはないか?」
「うん!」
「ありがと、カカブ!」

子供達は笑顔でカカブに抱きつく。

「おっけおっけー、そりゃよかった。
 さ、今日はカレーだ。
 家に帰るぞ!」

カカブは子供達と手を繋ぎながら、孤児院の方へとゆっくりと歩き出した。
歩きながら、タロンはカカブに質問をした。

「ねぇ、カカブ。 
 どうしてカカブはそんなに強いの?」

カカブは意外な質問に驚き、少し考えた後、笑顔でこう答えた。

「ん~……そうだなぁ……
 お前らの幸せを守りたいから、かな?」

子供達の幸せを守るために戦い続ける男、カカブ・アクセル。
この男の活躍は、ミッドガルド大陸のごく一部で密かに語り継がれている……らしい。



(後書き)
おおかみ座アルファ星の名と言われる「カッカブ」…まぁこの名については諸々あるようですが、この星を由来とする「カカブ」もまた
いわゆる「強き者」の1人で、速さを極めるという実験のもと生み出された戦士でした。

元々スピカもスピードタイプのような描写はありますが、本来スピカはどちらかと言えばバランス型で、
様々な戦場に対応出来るよう育てられていたものの、力を発揮しきれず、器用貧乏以下だった。
しかし、サビクの堕落後、自分がかつてのサビクのようなヒーローになる、と決意し、特訓した末に現在のスピカになったんです。

カカブは「Side:カカブ」でも特殊な装置(リング)を使っていたように、それをコントロールしてその速さを手に入れています。
速いのは同じですが、別系統の存在です。

…まぁ、自分が「狼」好きだったり、「速さは強さ」とか考えちゃう人なので、仕事抜きで書いてたカカブは特にその色が強いんですがw

アルゴルが暴走した時、カカブは自分ではアルゴルと戦っても勝てないと察したため自分の死を演出し、周囲からは死んだと思われていました。
しかし、実はひっそりと生き延びており、必死で辿り着いたのがルティエです。
仲間達を見殺しにし、守れなかった事に後ろめたさや後悔の気持ちはあったものの、あの時の自分には生き残る事が精一杯だった。

ボロボロだったカカブは孤児院の人々に助けられ、そこで身寄りのない子供達を目撃。
自分は過去、弱かったから、仲間は誰も守れなかった。
それでも、子供達の未来と小さな幸せぐらいは守りたい、と与えられた力を駆使し、戦っている…というバックグラウンドがあります。

その後もカカブはスピカやサビクと出会う事はなかったものの、風の噂で活躍を耳にし、生きていた事にホッとしてます。

以下はプロフィール。

名前:カカブ・アクセル(アクセルと呼ばれたいが周囲からはカカブと呼ばれている)
肩書き:子供達の守護神
年齢:25歳
身長:174cm
趣味:散歩
好きな食物:カレー(甘口を好む)
嫌いなもの:酒類全般
誕生日:6月20日
誕生花:ちがや(花言葉:子供の守護神)
イメージカラー:紫
職業イメージ:アサシンクロス
武器:ライカンスロープ(カタールを改造した大型複合武器)

サビクとは年上組として仲が良かった。
しかし、こちらの味覚は子供のままですw

あと、人を殺さないアサシンクロスってのも大切なポイントなんですが、そもそもこの場合のアサシンクロスは職業というより戦闘スタイルとかな気はします。
アサシンギルドとかに所属していないので。

あ、ちなみに巨漢たちはたぶんデリテリオとは無関係ですw
無関係ではありますが、S.S.S.って基本的に「子供」と「悪い大人」が話に絡んできてるのは意図してます。

カカブのドット絵も同時にお蔵出し。
赤マフラーはアサクロっぽさと同時に「仮面ライダー」のようなヒーロー感をイメージしてます。

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コメント

1. 施設ではどんなんだったんだろう…w

 きっとサビクさんと一緒に子供たちの面倒を見ていたんだろうなぁ~とか思いながら読んでましたw
 いいタッグだわ…(*´ω`*)

 施設時代のエピソードもあれば是非よろしくお願いします…。
 |ω・)゛こそこそ…

Re:施設ではどんなんだったんだろう…w

そうですねー、機会があれば書いてみたいと思っています。

思ってはいますが、確実に書きますよ!とお約束出来るものではない事はあらかじめご了承ください。
…(カカブとサビクがどうだという話ではないのですが、)その辺りの事情に関してはいろいろありまして…ホント、いろいろ…

2. 仮面ライダーだとアイリちゃんが喜びそう(私見)

 新着記事の方のコメント欄が何故か表示されなかったので、
こちらに失礼します|д゚)コソコソ

 カカブさんの口癖は「おっけおっけー」なんでしょうかね?
明るくて優しくて、人当たりの良い人ですねぇ。
あんな施設にいたのに、皆良い子に育って…(ノД`)・゜・。(←何様)

Re:仮面ライダーだとアイリちゃんが喜びそう(私見)

たぶん、アイリは仮面ライダー好きですw
アルナも一緒になって、ハラハラしながら隣で見ているんじゃないかとw

関係ないですが、現在放送中の「仮面ライダーゴースト」に登場する「マコト兄ちゃん」というキャラクターが、
・(序盤、敵の頃は)主人公の前に現れては無理矢理襲いかかり、何度もキーアイテムを奪おうとする
・なかなかのシスコン
・クールキャラのハズだが時々見せる言動のせいでネタキャラ的に見られる
となんだか親近感がわくのですよw
たぶんアルナもアイリも彼を気に入るハズですw

>おっけおっけー
はい、口癖です!
おっけおっけー!と言いながらニコッと笑うので、周囲からも自然と好かれるんですよー。

プロフィール

HN:
星七号
職業:
ゲーム作ったり話書いたりする人